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唖然。
今のレギオン達を表すのにこれほど適した言葉はないだろう。
開いた口が塞がらない。
そう言っても過言ではないほど、今のレギオン達は呆気に取られ口を開けていた。
「さて義兄、挨拶もこのぐらいにしましょう。」
「そうだな。俺達の挨拶が他から見ると口喧嘩している様に見えるのは、今に始まった事じゃないが、話が進まないしこの辺りにしとくか。」
「「「今のが挨拶!!?」」」
ライナードとルークの暴露にツッコミを入れると言う方法で現実に戻って来たレギオン達。
そしてアリアレーネとクロウは信じられないものを見た様に、ワナワナと震え、震えた声でライナードに訪ねた。
「お、おい落ちこぼれ……。」
クロウに声を掛けられ、ライナードは軽い感じで、なんだ?と返した。
「お、お前、今その二人の事をゼクセレード夫婦って言ったか……?」
「さっきからそう言ってるが?」
「なんだよそのだからなんだ?みたいな反応!?お前わかってんのか!!ゼクセレードって言えば」
「この国の騎士長と副騎士長の名前で王族の次の次ぐらいの権力を持つゼクセレード家だってか?」
「お前わかっているんだったら!」
「だからどうした。何度も言ってるだろ。俺とこの義兄は義兄弟だと。
ちょっとお前、黙っとけ。話が進まない。」
そう言ってライナードはクロウに近付き、容赦無くクロウの鳩尾を殴った。
殴られたクロウは、痛みと何とも言えない吐き気に見舞われながら、意識を手離した。
「良い手際だな。そして苦しみながら堕とす良い力加減だ。
何処で覚えた?」
ライナードの手際の良さに、ルークは感嘆の意を示しながら、ライナードに訪ねた。
「別に何処でも良いでしょう?それに何脱線させようとしてるんですか、なんの為にコイツを殴って気絶させたと思ってるんです?」
ライナードは、ルークの質問に誤魔化しで返答し、ルークを罵る。
「なんの為って、ただ単にお前がソイツの事が嫌いで、邪魔だっただけだろ。」
「だから何脱線させてるんですか?確かに脱線するどうこうは建前で、単純にコイツを殴りたかったから殴っただけですけど、話が進まないのも事実でしょう?
とにかく義兄も黙って下さい。
俺は早くギルドで依頼を受けたいんです。邪魔するならコイツみたいに意識刈り取りますよ?」
そう言って、気絶して倒れているクロウの頭を軽く蹴るライナード。
蹴ってやるなよ。
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