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「よし糞義弟。やっぱり今すぐ殺ろう。 お前をラナの代わりに再教育してやる。」
「遠慮しますよ糞義兄。年中ラナ姉の事で頭一杯のお花畑脳の人の教育とか碌なものじゃないのはわかりきっている事なんで。」
そんな具合にライナードとルークもレギオン達の様に口喧嘩をし始めた。
残されたアリアレーネはどうして良いかわからずオロオロしていたが、取り敢えずライナードとルークに意図的にか無意識的なのかはわからないが、踏まれたり蹴られたりしているクロウを救出して、自分の部屋へと逃げた。
時間が1時間ほど経ち、
「義兄、本当に話が進まないのでこの辺りにしませんか? 義兄やラナ姉も騎士の仕事が有るでしょう?」
ライナードのこの切り出しにより、永遠と続くかと思われた二人の舌戦は幕を卸し、二人はレギオン達を見た。
「グルルルルルルル!!」
「フシャーー!!」
「………………義弟よ。何時から此処に、獅子と虎が現れた?」
「……知りませんよ。なんでラナ姉が虎みたいな模様をしているのだとか、なんでレギオンさんの髪や髭が伸びて獅子の鬣の様になっていて、二人して四つん這いで同じ所を威嚇し合いながらグルグル回っているのだとか、
俺には到底理解出来ません。
と言うか理解したくないです。」
「俺だってしたくはないさ。 だがこのままだと埒が明かない。お前はガルシアの娘とさっきお前が気絶させた奴を呼んで来い。」
「いやいや、俺はアイツ等が生理的に無理ですしアイツ等が何処に行ったとか知りません。 だからそう言われても困ります。
だから義兄が行って下さい。」
「お前にはこの場を納める事は出来ないだろ?お前が行け。」
「だから嫌ですって。
ならこうしましょう。二人であの二人を黙らせましょう。義兄はラナ姉をお願いします。」
そう言うと、ライナードは躊躇無く腰のロングソードを引き抜き、レギオンの左手にぶっ刺した。
「何時までやってんですか、いい加減人を呼んだ理由を話して下さい。 仕事をしないとあの女に、お父さんなんか大ッ嫌いって言われますよ?」
「アリアァァアアアアアアアアアアアアアア!!お父さんを嫌いにならないでおくれぇぇええええええええ!!」
「わかったらさっさと止血して下さい。」
そう言って、ロングソードを引き抜き、反対の手にもぶっ刺した。
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