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「そんな事よりレギオンさん。 本当に今日はどう言った理由で俺を呼び出したんですか? 先程も言いましたけど、俺は早く依頼をやって、より技術を磨いて強くならないと駄目なんです。こうやって話してるのは本当に時間の無駄なんです。
用件を早くお願いします。」
国の最高戦力の手に風穴を開けたのにも関わらず、それをそんな事で済ませ用件はなんだと急かすライナード。
肝が据わり過ぎではないだろうか?
普通なら断頭なり一生奴隷なりとかなりの罰を受ける様な事をやって、平然としている。
「………………そうだね。君を呼んだ理由をそろそろ言おうか……。」
何を言っても無駄だと判断したのか、レギオン立ち上がり、ライナードに、先にこれを治してくれないかい?と言う。
ライナードもそれを何も言わずに、己の主属性である水の回復魔法をレギオンに掛けた。
傷口が塞がり、レギオンの手に残った残りの血を、アスタークに吸わせ、レギオンが手の感覚に問題が無いかを確認する。
問題が無いことに確認を終えると、レギオンはこう切り出した。
「さっき君も言ったけど、娘が何故不登校になってしまったのか。 俺はその理由が聞きたいんだよ。 短い間とは言え、君は意味も無く相手を傷付ける事なんて基本しないってわかったからね。
だからこそ気になったんだよ。
そんな君が、娘を彼処まで落ち込むほどに追い詰めた理由をね。」
さぁ、呼んだ理由は言ったよ。言ったんだから答えてね?
そう眼で訴えるレギオン。
ライナードやはりかと内心呟きながら、何故そうなったかを話し始めた。
「レギオンさん。レギオンさんが気持ち悪いと思う物ってなんですか?」
いきなりレギオンにとって的外れな質問をされ、頭の上にはてなを浮かべながらも、そりゃ沢山有るよ。この国の大臣とか貴族とかね。でもそれがどうかしたのかい?と返す。
「俺も義兄を含めアイツ等が気持ち悪いです。
じゃあレギオンさん。アイツ等のどういう所が気持ち悪いですか?」
またしても的外れな質問。
娘が不登校になるほどの事を言った理由を聞いているのに、返ってくるのは質問ばかり。
しかも気持ちの悪い物は何か、それのどういう所が気持ち悪いかと言う的を得ない質問だ。
当然だがレギオンは不満の声を漏らした。
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