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「申し訳御座いません陛下!騎士長である私が騎士長副騎士長の休暇を申し出たばかりにこんな事になってしまい…!!」
「善い善い。お主達ゼクセレード家がどれ程優秀で、どれ程国を想っているのかは、お主達ゼクセレード家がその身を以て代々見せてくれている。
そうだな、今までの功績とその姿勢を考え今回の休暇を許可しよう。
戦士も人間であり儂やお主達も人間だ。
誰しも休養が必要なのは当たり前だ。
しっかりと休養を取り、今後も精進する様にな。」
「勿体無き御言葉!有り難う御座います!!
では陛下、我々はこれにて失礼します。」
「うむ。今後とも励め。」
「本当にムカつくなあの糞豚共……。ブヒブヒ息を荒げて自己中心的な事しか言えんのか!!」
謁見の間を出て、しばらく歩いた所で先程の大臣達の事を思い出し、口悪く怒りを口にするラナーシャ。
本当にライナードに抱き付いたり、レギオンと話してた時の、あの馬鹿さ加減は何処に行ったのだろうか?
本当に別人の様である。
一方のルークは先程キレた上ラナーシャ同様大臣達の態度に怒りを覚えていた故、顔はぶっきらぼうで怒りを孕んだ表情をしているが、内心では1週間の休暇中のラナーシャとの生活を思い描いている。
ルークはムッツリの素質が有る気がする。
一頻り文句を言うと、スッキリしたのかラナーシャは満面の笑みでルークの腕に抱き付いた。
「さてルー君!今から学園の理事長さんの所に行って、ライ君の授業風景を観察しよう!!」
ラナーシャのその満面の笑みに、ルークはトライ学園の理事長に迷惑を掛けるなと言う心労と、ライナードが休暇中に会うと言う憂鬱で胃が痛くなるも、まぁ良いか、ラナが居るしな。なんて考えながら、王城内の騎士団の宿舎へ向け歩き出した。
「……!!なんだ?今、寒気がしたぞ?」
その頃ライナードは、ラナーシャからの愛と言う名の殺気を感じていた。
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