1週間~序章~

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翌日。 ライナードは何時も通りの時間に起き朝の修練をする。 この時既に、ルークは居なかった。 ライナードは何時も通りに修練のメニューを消化していき、そして登校。 ちなみに、ライナードが登校する時、この時はまだラナーシャはグッスリ夢の中だった。 ライナードが登校して2限が終わった頃、ラナーシャ達がやって来た。 ラナーシャはライナードを見ると、直ぐ様ライナードに抱き付き、頬擦りし、頬っぺにキスをしようとする。 まぁ、頬っぺにキスはライナードとルークに止められるのだが。 そんな彼等3人を、教師含め学園の高等部に居る者の大半がライナードのクラスにルーク達夫婦を見にやって来る。 授業そっちのけで、だ。 流石にこの学園全体が、一時的にとは言え学園として機能しないことに理事長と高等部の校長は学園を経営する者として危機を覚え、急遽ルーク達ゼクセレード夫妻を学園長室に呼び出した。学園長室に呼び出されては、流石の生徒や教師と言った者達は、自分が見に来た有名人が学園長室に呼び出された事により、蜘蛛の子が散る様に解散して行った。 散った皆は去り際に、ライナードを一瞥する。 解散した者、クラスの者、総じて思っている事は、ライナードとそのライナードにベタベタ抱き付き頬擦りしキスをしようとするラナーシャとの関係性だ。 まぁ、本人達が義兄や義弟、ラナ姉なんて呼んでいるのである程度の予測は出来るだろうが、信じられないと言った様子だ。 「おい落ちこぼれ……。」 クラスの者を含め、誰もライナードにラナーシャ達との関係性を尋ねなかった中、一人の生徒がライナードに声を掛けた。 その一人の生徒とは、覚えているだろうか? 最初、アリアレーネやクロウと一緒に居たレニーだ。 彼等はライナードがレギオンに呼び出しをされた翌日に和解し、今ではアリアレーネがこの学園に来る前の様に仲良くなっている。 「……………………。」 話し掛けられたライナードは嫌そうな顔をして、レニーを睨んだあと、目線を別の所に移し無視した。 「おい落ちこぼれ。」 「…ぁー……………くぁ……んーー……はぁ。」 ライナードはレニーが話し掛けているのにも関わらず、無視を続け、暇そうにあくびをして欠神をし、完全にリラックスして話を聞こうとしない。 完全に煽っている。
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