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ライナードの話を聞き、絶句していたアスタークであったが、急にこんな事を言い出した。
【ライナー、お前、学園に居る間だけでも俺様の力で手に入れた素の身体能力を封印しないか?】
「………素の身体能力の封印?」
急なアスターク提案の意味と意図を理解していないのか、頭に疑問符を浮かべるライナード。
【わかってねぇみたいだし、何より俺様も直に試してみてぇ。 ライナー、俺様の首を思い切り握りな。】
「…………首?」
【あぁ首……柄って言えばわかるか?思い切り握れ。】
腑に落ちない様子だったが、黙ってアスタークの指示に従い、アスタークの柄を握るライナード。
ほんの数秒で合ったが、アスタークがもういいと言った為、手を離す。
【やっぱりだライナー。お前、握力が怒った時のスネークコング程有る。】
「……は?冗談だろ?」
【残念ながら冗談じゃないぜ。】
「………確かお前の能力って、血を全部吸い取った相手の力を所有者の種族の常識の範囲内で強化する能力だったよな?」
【正確には違うが、まぁそんなところだな。】
「ならおかしいだろ?怒った時のスネークコングって……、明らかに許容範囲外(キャパオーバー)だ。」
【キシャシャ!その辺は俺様にもわかんねぇよ。 ただ言えるのは、ライナーがどんどん人間を止めてるって事だな。】
「…………………。」
【まぁ、元々世界最強になるって言ったんだ。俺様の今までの持ち主達も、最終的に何処かが人間止めてたよ。 ライナーは肉体的に止めて来てるけどな。】
「…………………………。」
【だから封印しようって事だ。 良いな?】
「……………………あぁ。」
【キシャシャ!なら近い内に封印するぜ!!今はお前の姉夫婦が居るから出来ねぇけど、アイツ等が帰ったらな!!】
「………………頼んだ…。」
アスタークの人間止めてる発言に、ライナードは焦点の合わない眼で淡々と返事を返すしかなかった。
人間を止めてると言われてショックだったらしい。
そんな会話を終えてから数分後。
学園長室に向かっていたライナードの進行先からルーク達がやって来た。
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