第1章
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最初に手が触れたのはボールペンを貸したとき。 そのつぎは さよならの握手。 お互いに感じていたはずだけど 何も始まらなかった。 始まってはいけなかったから。 あのときの視線。 言葉。 煙草のかおり……。 もう逢うことはないけど 一度握手した右手は今でも繋がっているって 思ってていいかな。
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