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 タツオはカザンの班の戦場帰りに目をむけた。佐竹宗八(さたけそうはち)は目を閉じて、腕を組んでいる。周囲の熱狂とは無縁だった。全員参加なら、自分も、この何十人という敵を屠(ほふ)ってきた筋金入りの進駐官と闘うことになるのだろうか。  タツオも決して格闘が好きではない。だが、身体(からだ)の奥から不思議な熱と炎が湧(わ)きあがってくるのを止めることができなかった。
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