幽閉される姫

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「しかし、あのように怒らしてどうするおつもりですか。 あやうく命までも失うところでした。」 「わかっています。 その覚悟でしたから。 こうして命が助かるとはありがたいことです。」 「いや、わかりませぬ。 お心代わりがあれば、姫様の命など、お館様の一声でいかようにもされてしまうことはご存じでしょう。」 「はい、もちろん。 後ろ盾も実家もないわたくしなど、お館様にとっては、たやすいことでございます。」
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