刃を向けられた姫

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美加から見た信長公は、鬼の形相であった。 愛しいと思う面影はなく、ただただ鬼のようであった。 「そなた、何をいっておる? 自分が何をいっておるのかわかっておるか?」 「はい、わかっております。 わたくしはあなた様を失いたくない。 あなた様の偉業も、あなた様の命も。 あなた様が見つめた天下泰平の世も。」 「出過ぎたことをいう。 そなたには予の行く末が見えるとでもいうのか。」
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