マシロ

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もう一杯・・・ そう思ったけど マシロに 暗室を見せてやらないと・・ そう思いなおし おかわりを つごうとする ママの手を止めて 「もう、やめとくよ」 と、伝えた その時点で 俺はもう ちょっと 酔っていた。 気分よく 店を出て マシロと並んで 歩く 居酒屋から マンションは 歩いて帰れる距離で 酒を飲んだ時は 居酒屋に 車を置いたままで帰る ちょっと ふわふわする 自分を 必死で修正しながら 俺は歩く ユウヤがいたら ユウヤに もたれかかりたい くらいだ マシロじゃ・・・ 無理だな。 ちらっと 隣のマシロを見ると マシロが 俺を見ていた 「どしたぁ~?」 「大丈夫ですか?」 「んん?」 「まっすぐ・・・ 歩いてませんよ? 神島さん」 そう言って マシロが 俺の腕をつかんだ クスッ・・ ちっちゃい 手だなぁ ユウヤなら 俺の腕を肩に回して しっかりと ささえてくれるのに そんなんじゃ 俺が つまずいても なんの役にも ならねぇよ、マシロ
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