プロローグ

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でも、僕は心のどこかで弟と離れたくないって思っていたんだ。 この頃から僕は弟のことを好きだったのかもしれない。 好きって、兄弟なんだから当たり前とか言う人もいるけど。 そうじゃない。 僕は女の子を好きになるのと同じように弟のことを好きになっていたんだ。 「いいんじゃないかな、お前の好きにしたほうがいいよ。陸上に専念できるしね」 心にもないことがツラツラと口から出てくる。 「ありがとう。6年間、お別れだな」
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