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幸さん先輩は素直に、うん、と深く頷いて、立花君は顏を背けた。
でっかいのが素直じゃない。
なるほど、怖いのか。
「まぁ、とんだチキン野郎達ね」
はっきり、と言いづらい事をさらっ、と言ってしまうこの声は。
「洋ちゃん。と、亜希? 部活は?」
私は振り向いて立ち上がった。
「よっ。バレー部、夕方からでさ。一回帰るのもなんだし、洋子に生物部が面白い事するって言ってたから着いてきちゃった」
「わたしはグルメ部から正式に実習に来たのよ。先輩も来てるし、料理部の方達も。うふっ、楽しみねぇ」
亜希はこの旧校舎に来るのは初めてで、きょろきょろ、と畑や鶏の小屋などを見ていた。
「蝶野ちゃんの友達さんも平気そうだねぇ……」
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