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「昔って・・いつだよ」
弟がぽつりとつぶやく
「・・っ」
「ねえ・・教えてよ・・」
「・・・・」
「目、そらさないで教えてよ頼むから・・」
弟の声が震える
俺は、口を紡ぐしかない
「どれくらい昔に戻れってゆうんだよっ!!」
「それは・・」
その言葉に、俺は何も返すことが出来なかった。
弟が俺に向かって、こんな風に激怒したことなんて今まで一度もなかった。
どうしたらいいかがわからなかった。
どう接してやるべきかが、もう今の俺にはわからなかった。
だからそっと腕を震える弟へと伸ばす。
縛られた手首を弟の頭にくぐらせ、何も言えぬまま俺はただ弟を抱きしめることしか出来なかった・・。
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