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僕は何度かザリガニの飼育に失敗していてる死骸を放置したら悪臭が漂い母に怒られた。
それ以来母にもう二度と持ち帰らないと約束をさせられてしまってる。
「空気が美味しくて良いところね」
女の子は両腕を伸ばし深呼吸して言った清々しい顔で微笑む女の子を見て僕はドキッとする。
「き...君は.....」
僕はこの時、明らかに田舎の子とは違う彼女に初恋に似た感情を持ったのかもしれない。
「水守陽菜って言うの宜しくね」
僕はコクりと頷いて彼女の顔に見とれてしまった。
「.....?」
「.....!」
彼女が僕に何か言いたそうな顔をしてるのがわかった。
「何?」
「名前...」
彼女の名前を尋ねておいて自分の名前は言わなかった事に僕はハッとする。
「北山智史.....」
「きたやまさとし君か」
彼女は名前を呟き握手を求めて来た僕は慌ててズボンの裾に手を擦り汚れを落として握手をした。
手と手が触れたとたんに小学6年で12才の僕は3つ年上の女性に恋をした。
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