プロローグ

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「天使の椅子だ」 見慣れぬ言葉に、 他の護衛たちも、御者も、怪訝な顔をする。 「あの光。以前呉の湊で働いていた時、 南の商人に教えてもらったのだが…」 遠い遠い西の果てに住んでいる、 ユダヤという民。 彼らはあの光をそう呼ぶのだと。
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