プロローグ

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髪に霜を置いた御者は、物珍しげに瞬きをして、額に流れる汗を拭った。 「そのような話、この年になって初めて聞きましたが…、 左様、そう言われてみれば、そう見えてくるものですな。」 雲間から射すその光は、 確かに天地を結ぶ椅子のようで、 天の使いが登り降りしても、 なんの不思議もなさそうに見えた。 けれど…
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