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二
金山徹は、
もうウンザリしていた。
Y市の繁華街がとぎれて山の手の住宅街まではもう少し距離がある閑散とした場所にあるコンビニで深夜シフトのアルバイトを始めてもう一年が過ぎていた。
就活に失敗して就職浪人が決定したときには、
自分を採用しなかった企業を呪う日々を過ごしていた。
採用されなかったのは自分の所為ではなく、
あくまでも相手に自分を見る目がなかったのだと決め込んで、
閉じこもりな日々を送っていた。
しかし、
元々考えるよりも体が先に動く体育会系だった金山は―実際に学生時代は大して芽も出なかった野球に形だけ全てを捧げていた。
公式戦に一度も出場できなかったのは監督の見る目がなかった所為だと決め付けていた―、
三月もするとそんな生活にも嫌気がさした。
就職できなかった本当のところは、
なんでも他人の所為にして物事を結論づけるところと、
思慮の浅いところだと言う事には思いが至らなかった三ヶ月だった。
そして手っ取り早くコンビニで働くことにした。
深夜シフトを希望したのは金山自身だった。
昼は就職活動に専念するために。
実家には戻らずこの街に残ることを許し、
このY市で働きたいという金山の考えを尊重して、
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