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 僕は、 大友からの依頼を一時放棄することに決め、 病院を後にした。 病院の外にでると直ぐに携帯を取り出して雑貨屋へ電話した。 一回目の呼び出しで李沙が電話に出た。 「はい、 雑貨屋街灯です」 「僕だ」 「あ、 土師君。 何か色々あったみたいだね」  何処から情報が入ったのかしら知らないが、 一応は心配しているようだった。 昨日からの事を猛烈に彼女へ話したいという欲望が湧いたが、 「ああ」とだけ返事して、 畔津氏と替わるように頼んだ。 「爺ちゃん、 居ないよ」  つれない返事が返ってきた。 いったい何時も何処に居るんだと毒づきたかったが、 僕の携帯に至急連絡くれるようにと頼んで電話を切った。  一旦、 落ち着いて頭の中を整理しようと立ち止まり、 タバコを取り出して火を点けようとした時、 背後から声がした。 「やっと、 会えたな。 土師さん」  さっき、 僕の目の前で四条畷を撃った男を射殺した、 昨夜、 僕に三條と名乗った中年の刑事だった。  三條は、 僕に病院前のバス亭にあるベンチに腰かけるよう促してから、 自分もタバコに火をつけた。 そして、 僕の隣に腰を下ろした。 「何があった」  僕が返事をしないでいると、 三條が言った。 「死んだよ」
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