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「私用は無いみたいね」と彼女が言ってから、 僕の顔を覗き込んだ。 「私の番号。 憶えたんじゃないだろうな」  僕は首を大きく横に振った。 李沙は僕の嘘を見破ったって顔をした。 でも、 その顔は満更でもなさそうに見えた。  僕の今回の仕事はこれで全てを終了した。 結局、 畔津氏には次の仕事まで会えずじまいだった。
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