第一話

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嫌な予感がする。何だこの感じは 「・・・ってねぇ、お兄ちゃん聞いてる?」 「あ、あぁ、すまん。もう一回頼む」 「ねぇ、お兄ちゃんほんとに大丈夫?顔色悪いよ?」 問題ない。そうは返したものの、やはり不安は拭いきれない。 この、異様な気配。感じ取っているのは俺だけみたいだが 考え込んでいても仕方ないか。家に着けば心配はいらないだろう。 「そう言えばお兄ちゃん進路はどうするの?」 「俺は進学する。働くのは面倒だからな。」 「はぁ、またそれ?あんまり面倒くさがっちゃダメだよ?」 なぜ呆れらるのだろうか。まぁ、確かにいつかは働くのだ。そのくらいは頭に入っている。 ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・・ っつ!?ク、ソ さっきより鼓動が激しい・・ 心臓が痛む・・・ 「ちょ!?お兄ちゃん!?大丈夫!?」 「はぁ・・・はぁ・・大・・・丈夫・・・・だ」 ドクン・・ドクン・・ドクン・・ドクン・・ドクン・・ドクン・・ドクン・・ドクン さらに鼓動の激しさとスピードは増し、呼吸が上手くできず過呼吸状態に陥る。 苦しい。そして、さっきまでの異様な気配が更に近づいている。 一体何が起こってる?! 「どう見ても大丈夫じゃないでしょ!?お医者様呼ばないと!!」
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