一.私と一緒に、寝て、くれません、か?

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「ダメ?」 「いいよ。買い物しておまえんち、いこうな。 どうせまた、ろくに食ってないんだろ?」 「……わからない」 「そーだろーなー。おまえはそういう奴だもんなー」   何故か来嶋は笑ってる。 来嶋の笑顔を見ると、なんでか嬉しくなる。 恐る恐る手を握ってみたら、 どうしてか頭を撫でられて、握り返してくれた。   来嶋との出会いは。 三ヶ月前くらいに遡る。 ……たぶん。 まだ長袖の頃だったと思うから。 いろいろ生活に不安があるくせに、 大学入学と同時にひとり暮らしなんか始めて。 何故かその日、 ばったり倒れてしまった私を医務室に運んでくれたのは、 偶然通りかかった来嶋だった。 「……ここ、どこ?」   気が付いたら、さっきいたのとは全然違う場所で、 知らない男の人が私の顔を覗き込んでた。
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