倖せな生活が送れそうです

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私は空港で、そわそわしながら人を待ってた。 二年ぶりの日本。 でもギリギリまで、チャットで話してたから、 私のことはきっとわかるはず。 「ちづる、悪い!待たせた。 霜山教授がなかなか出してくれないもんだから……」 「来嶋、遅い」   久しぶりになにも通さないで見る来嶋。 相変わらずの高い身長。 笑うと下がる、目尻。 ……全然、変わってない。 「悪かったって。てか、ちづる。 ……縮んだんじゃないか?」 「縮んで、ない!」   頭にきてぽかぽか叩いても、 来嶋は全然こたえてなくて悔しい。 「まあ冗談だけど。荷物、それだけか?」 「うん」   スーツケースを手に取ると、反対の手は私の手を掴む。 「じゃあ行きますか」 「うん」
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