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なんつーか、急過ぎてわけわからん。物語を直す意味もわからん。
「とにかく、これが貴方の仕事です。そしてこの物語を取り戻すことが貴方の司書神としての適性試験となります。……今考えたんですけど」
こいつも結構思考ダダ漏れじゃねーか、大丈夫か。選択肢はないってことらしい。どうせやらないと俺は神格がなくなって消えてしまうだろう。そう、選択肢なんて最初からないのだ。神になってそれは嫌というほど理解した。
メルヒェンに差し出される本に手を伸ばす。自分自身はそれを認識できないが、確かにその中に入り込む感覚があった。そう思った瞬間、何かに掴まれたように本へと吸い込まれる。
「は、入るの早いですね!? わ、私も外からナビゲーションしてサポートしますから!」
意識を手放す前にメルヒェンの慌てた声が聞こえた。いきなり入り込むのは予想外だったのかよ。
つーか、これから何をするかとか聞いとけばよかった。だいたい、物語の中ってどうなってるんだろうか――。
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