続まりなの日記

まりなの日記1⃣0⃣

アタシが旅に出ようとしていた時に、お寺さんに集まっていた親族の家の４歳の女の子がアタシの前にいました。

女の子はアタシに『おねえちゃんは…誰なのぉ？』と聞いていました。

アタシは女の子からの問いに何も答えずに、ボストンバックと赤茶色のバッグを持って逃げるようにお寺さんをあとにしたのでありました。

アタシがお寺さんを出た直後のことでありました。

親族みなさまが、アタシの両親のお墓にシキビさんとおまんじゅうのおそなえがありましたので、誰がお供えをしたのかと住職さんに聞いてみました。

住職さんは、アタシ(まりな)がお供えをしたことを言いましたが、親族たちはカンカンに怒りまして『まりなはわしらに無断でお墓にお供えをした!!』と怒鳴っていたようでありました。

アタシは、あの日を最後に中山町には行かなくなりました。