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  その後、歩が無謀な計画を思いつく。 貴子が彼らを知る機会をとにかく取ろうと言う事らしい。 歩は昔から恐ろしいほど、大胆なことを思いつく。 歩は欲しい未来を掴むことに躊躇しない。 そのバイタリティや意思の強さを貴子は眩しく思っていた。 それでも、さすがに今回のことは無謀過ぎる。 多忙な彼らがそんな時間を素人絵のために 取ってくれるはずがない、と貴子は内心、思っていた。 だが、驚いた事に おおよそ3分の2、22人の人が了承してくれた。 貴子が出かけられるのは午後の2,3時間。 その間に、仕事風景を見学させてもらえることになり、 時間が取れれば、直接話せるらしい。 ・・・歩の交渉力には、本当に驚いた。
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