第一章

4/52
前へ
/310ページ
次へ
浅葱色にダンダラ模様、それを携えるその御方は大層麗しい。 二重で切れ長の眼、通った鼻筋、柔らかそうで艶やかな髪、凛とした佇まいが、より一層それを際立たせるのだろう。 ――髪なんて私より綺麗だし。 これがもし現実ならば、こんな好機は逃したくない。 そう、あの新選組の誰かに会えたのだから。 射抜くような、それでいて芯の篭っていそうな眼と視線を合わせる。
/310ページ

最初のコメントを投稿しよう!

188人が本棚に入れています
本棚に追加