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「太田さん置いてっちゃうんだー。ルナもいないし。おまえも行ったら、もう俺らする事 決まってんじゃん、ね」
優がエレベーターの方を見ると、オッサンが腕時計をチェックしては焦っている様子が見えた。
そして、再び奈央子と野城の方を見た。
「やりたきゃやれよ。そもそも彼女じゃないし。その代わり、おまえにはフィアンセがいるって事、忘れんなよ」
だが優がそう言い終えた途端、奈央子は首にかかる野城の腕の力が引いていくのを感じた。
不思議に思った奈央子だが、さらに野城は腕を完全に奈央子から離した。右手も、左手も。
優は続ける。
「あんなお嬢さんがいるのに浮気なんかする、おめーのが大変な目に合うんだか…」
ト゛ォンッ…
「きゃっ」
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