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「…野城、奈央子を離せ。」
「嫌だね。だいたい行くのはお前だけだろう?だったら、太田さんはこの部屋にこのまま ここに居たら良いじゃんね。一人であんな ひぃ~ろい部屋に居てもつまんないでしょ」
野城はハッキリとした口調でそう言うと微笑し、奈央子の右手を更に引き寄せた。
「わわっ…」
「ふざけんな。俺は急いでんだよ。おめーの部屋にこいつを置いてける訳ねーだろ、アホか。離せ…」
「じゃあ おまえは何でここに来たんだ?太田さんが、場所教えてたのか?」
「奈央子は関係ねえよ。俺は、おまえを迎えに来ただけだ。行かないならそう言っとけ。電話も切りやがって。…でも、ちょうど良かった。こいつも、一緒にもらって行くから」
グッ
「…………!」
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