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「ふざけんな!そいつを離せ。俺は急いでんだよ。俺を本気で怒らすと、後で後悔すんぞ!」
と言った優の口調は 久々に強かった。
だけど、奈央子は思っていた。
私がちょっと貴方に明るく手を振っただけで、気分が悪いと寝込んでしまった、優。
そんな人が、今この目の前の状況を、耐えられる筈が ないのに―…
しかし優の様子は少しずつ変化していた。
優の視線はエレベーターの方と、奈央子&野城の方を、交差で見ている。
行きたくても行けない。
殴りたくても殴れない。
学校じゃない。
じゃあどうするか?
だが この長い沈黙を破ったのは、以外な人物であった。
「・・・充 さ ん ?」
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