第13章:愛しのラビリンス-後編-

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「ふざけんな!そいつを離せ。俺は急いでんだよ。俺を本気で怒らすと、後で後悔すんぞ!」 と言った優の口調は 久々に強かった。 だけど、奈央子は思っていた。 私がちょっと貴方に明るく手を振っただけで、気分が悪いと寝込んでしまった、優。 そんな人が、今この目の前の状況を、耐えられる筈が ないのに―… しかし優の様子は少しずつ変化していた。 優の視線はエレベーターの方と、奈央子&野城の方を、交差で見ている。 行きたくても行けない。 殴りたくても殴れない。 学校じゃない。 じゃあどうするか? だが この長い沈黙を破ったのは、以外な人物であった。 「・・・充 さ ん ?」
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