第1章 自殺外来

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ー自殺外来ー 自殺外来。それは、安楽死援助法をうけ、政府が設立した自殺支援施設だ。 田原修一は、自殺外来の扉の前にいた。古来の城門と見紛う重量感を持つそれは、命の重さを視認化しているということらしい。 「よし!」 何分もそこで立ち尽くしていた田原は、気合いをいれると、自殺外来の扉を開いた。 (中は、普通の病院と変わらないんだ…)
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