第1章

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もう一つの疑問、あんた達は誰なんだ? も全員が知り合い同士とも思えず、聞くことを諦めた。 こんな状況で、自己紹介をする気にもなれない。 「おい。こいつ、動いてないぞ」 海斗が長いため息を吐いたとき、誰かが息を呑んだ。 「え、嘘だろ?」 「冗談だよな?」 恐る恐るみんなが男の様子を伺うが、確かに声も聞こえない、動いていない。 「まさか、死んだ…んですか?」 パーマの少年は、小刻みに体を震わせている。 海斗はゴクリと喉を鳴らした。 信じられない。 心臓の動きが一気に早くなる。 「冗談じゃねぇよ。ザケんなよ、死んでる分けねえだろ。オラッ!!」 沈んだ空気を壊して、怒りの声をあげたのは、鋭い目付きの金髪の少年だった。 一人男を心配する素振りすら見せなかったのだが、いきなり近づいたかと思えば、倒れている男を蹴り飛ばした。 「!?」 あまりにも唐突な行いに、目を見張った面々は、瞬間全身をおぞましい感覚が走り向けていくのを感じた。 蹴った衝撃で、顔を覆っていた男の手が落ちる。 力なく、だらりとしたままの男。 その顔面は赤黒く焼けただれ、目鼻の凹凸さえはっきりとしない。 眼球は灰色に淀んでいた。 明らかに死んでいる。 .
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