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「これってなんの匂い? うまそ」 相変わらず意味不明なワークブックを眺めながら他のことを考えていた零は、顔をあげて、キッチンに居るイチに声を掛ける。 「コーンスープ。  それにしても、匂いが嗅ぎ分けられるようになっただなんてえらい進歩だな」 と、春先頃に吹く風のようにどこかくすぐったくなるような笑いを含んだ声が返ってきた。
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