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「そのせいで、俺達はこの真夏日体育館で昼飯頬張ってんだろ。まぁ、扇風機も設置してねぇのに涼しいのも変な話だけどな」
「確かに!いつもはクソ蒸し暑いのに!」
「気づかなさ過ぎだろ」
「いや、やっぱ優等生は頭良い」
「頭の良し悪し関係ねぇよ。それに、変だつっても、こっから出られねぇことには変わりねぇ」
朔羅は再び弁当に集中し始めた。
話を打ち切られた麻己音も、弁当を食べ始める。
黙々と食事をしていると、ザザッとノイズが体育館に響いた。
どうやら誰かが放送室のスイッチを入れたようだ。
『レディーエーンドジェントルメェン!!今日は高校生活最後を祝うパーティーに参加してくれてありがとう!まぁ、強制なんだけど!』
テンションの高い放送に驚く生徒達。
そんな中、朔羅は昼飯を食べながらスピーカーを睨む。
『さて、今回皆にどうしてもパーティーに参加して貰わなきゃいけなかった理由がわかるかな?』
問いかけに生徒達は口々に答える。
「俺らが歴代で一番良い学年だったから!」
「誰かの要望じゃない?」
「今年から始まったサプライズ送別パーティー!」
『皆自意識過剰ですねー!あ、でも今年から始まったのは合ってますよ!正解はー』
スピーカーの向こうで声の主が笑った。
『生け贄を決めるためでーす!』
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