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生徒達の思考が一瞬止まる。
「い、生け贄?」
「どうせ片付けの手伝いをする奴らを決めめことだろ」
「冗談でしょ。サプライズでやってるし、これくらいの冗談言ってもおかしくないと思う」
笑う生徒達。
スピーカーからため息が聞こえる。
『全くポジティブな生徒達ですね。冗談ではないですよー。これから神に捧げる生け贄を決めるたm、君達には闘って貰います!』
声から本気を感じ取った生徒達は固まる。
『事の重大さがわかったようですね!では説明をしましょう。シンプルにいきますよ。敗者は生け贄として死んで頂きます。当然ですね。勝者は30名まで。つまり、生き残れるのはクラス人数と同じ30人。バトルは何でも有り!こちらで対戦者を決めて放送するので、呼ばれた生徒はこの体育館中央に集まって下さい。それ以外の生徒は二階に上がって観戦。あ、殺すのは無しですよ。後で生け贄としてこちらで殺すので。間違って殺した場合は、殺した人を生け贄に変更します。半殺しは可。死んでなければどの様な状態でもオッケー!簡単過ぎて子供でもわかる!』
可笑しそうに告げる相手に恐怖すら感じる。
そしてこの声の主を生徒達は知っていた。
「校…長…?」
「あぁ」
呟くように言った麻己音に朔羅は同意する。
朝はいつも正門に立って挨拶をし、放課後は各部活を回ったり、帰る生徒を見送ったりと優しくいつもおっとりとしていた校長。
その変貌振りに生徒達はただ黙ってスピーカーから流れる声を聞くしかなかった。
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