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弾き終わると拍手が起こった。
こっちをみてるユキナは、満足げに笑みを漏らしたちあがった。
私は、立ち上がれずにいた、ユキナは、私の手を持ち上げ立ち上がらせた。
二人で礼をして退出するまで、拍手は鳴り響いていた。
繋いだ手は、振りほどくこともせず、握り返すこともできなかった。
「今日は、ありがとう。」
「…」
「私の気持ち伝わった?」
「…」
「返事はいらないから。本当に、ありがとう。」
手を離されたが。声が出てこない。
「あの曲の裏のタイトルは、夕焼けの幼なじみ。私からのプレゼント。」
「…」
「結婚。おめでとう。」
ふわりと香るユキナの匂い。唇に近づいた柔らかな感触。
動くことさえできなかった。
「さよなら スミレ」
去っていく幼なじみに。想いを伝えていたのは、私の方だと叫びたい。もう戻れない。
夕焼けだけが、昔と変わらずに、私達を映しだした。
タイトル
夕焼けの幼なじみ
またしても、百合な恋愛に…なぜかな。なぜかな? 笑笑
今度は健全な二人で頑張ってみよう。
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