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――――私は、たった一人で、この世界にやってきた
孤独を背負って、暗い道を歩いて
道行く人に視線を投げかけても、誰も振り向いてはくれない――――
――――なぜ? 愛なんて求めてないのに
愛なんて求めてないのに
胸を弾丸で撃ちぬかれたみたいに、風穴が空いているのは、なぜ?――――
――――生きることに必死で、心のどこかにあった何かを、私は捨てた
だからもう、胸の風穴を埋めるものはなにもないの
ねえ、だから私、温かな手を差し伸べられたって、
どうしたらいいかわからないの――――
――――私は世界を一人ぼっちでさまようノラ猫
あなたが手を差し伸べてくれても
私はあなたを傷つける爪しか持ってないの――――
―それでもその手を差し伸べてくれるなら
どうか、どうか、その手を離さないで
その温かさで風穴を埋めておいて、
また放り出されたりしたら、
私はもう冷たさに耐えられないから――――
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