0人が本棚に入れています
本棚に追加
episode.4
数日後、再び失踪事件が発生した。
対象者は、ホシカゲ ミツキ。
姉妹には親類がいないため、イツキの処遇が決定するまでひとまずイトダが預かることとなった。
「イツキちゃん、大変なことになったね・・・。」
イトダとイツキは、署の休憩室で向い合せに座っていた。
数日前に話していた人間が事件に巻き込まれたとあり、イトダも正直ショックを隠せない。
「イツキのせいなの。」
「え?」
「このお守り、持っている人にしか効果がないの。でも、手をつなげば大丈夫。」
イツキは泣くのを必死に堪えながら続けた。
「あの夜。またお目目が空にあったの。お姉ちゃん、スーパーのふくろで両手ふさがってた。だから ”アイツらに連れて行かれた” 。」
イトダは少女の言葉の意味を完全に理解は出来なかったが、とある言葉が引っかかった。
「アイツらって・・・。君は、何かを知っているのかい?」
こくりと少女は頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!