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彼女は耳がいらないと言う。 何故かと聞くと聞きたくも無い音を聞きたくないからと言った。 それを聞いて僕は理解した。 彼女がいつも聞いている音のほとんどが侮辱だ。 彼女はいつも嘲笑われて貶されている。 そしていつも存在を否定されてきた。 だからなのだろうと思った。 そして僕は言った。 じゃあ僕の声だけを聞いてよ、と 彼女は頷いた。
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