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気がつけば金曜日の朝になっていた。
今夜、斉藤主任の言っていた合コンとやらに参加しなくてはならないのだろうか。
服、どうしようか。
可愛らしい服なんて持ってない。
それこそ、この前の達成会のときのくらいしか。
もしくは、先週のデートで着た服・・・。
課長も、いるんだよね。
あんまり地味な服はまずいよね。
可愛いって、言ってくれたよね。
違和感とか温度差とかって思ってるくせに、選んだ服はデートで着た服って。
着てから、やっぱりやめておこうかなって思ったけれども、時計を見たら電車に乗らないと危険な時間になっていて。
慌てて勇気が買ってくれたネックレスを首につけた。
普段だったらつけないけれど。
朝から服を選んでて電車に乗り遅れそうになるって、何をやってるんだろう。
乗った電車は、これに乗らないと本当に遅刻ギリギリになるって感じの私の中での朝の最終電車。
名古屋駅でも、人の流れに乗ってなんて悠長なことは言っていられないい。
少しでも早く地上にでなくちゃ。
そんな気持ちになるくらい危険な電車なのだ。
地上に出たら、本気で早歩き。
交差点が青色だから、そこだけ小走りで交差点が点滅しだして慌てて本気で走る感じ。
バタバタと更衣室の中に駆け込んで、急いで制服に着替える。
いつもはゆっくりとしている作業も超特急。
自分のバッグをひっつかむようにして持って、営業部に駆け込んだのは就業時間ギリギリ。
「おはようございます。」
誰よりも遅く来てしまった。
「俺より遅いなんて珍しいっすね。」
いつもギリギリの近藤君にまで言われてしまった。
「はははっ、そうだね。」
間に合って良かった。
本当にそう思った。
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