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それにしても、美味しいじゃん、これ。 本当に美味しいじゃん、これ。 外食でパスタなんて食べてないで、自分で作った方が美味しいじゃん、課長。 「みゅー、お前、無言だぞ。本当はあんまり美味しくないんじゃないか?」 「いや、普通に美味し過ぎて、夢中ですって。」 「ふーん、胃袋から掴むって作戦もいいな。」 空耳ですよね。 課長の口から乙女チックな言葉が紡ぎだされた気がするのは、きっと気のせいですよね。 それとも、課長はさらにオトメンなキャラも隠し持っているのでしょうか・・・。 「あっ。」 「何だよ。どうしたんた?」 「しまった、せっかくヒラヒラのエプロンがあるんだから、酒井さんが料理するときに着用してもらえば良かった。大失敗だ。」 「・・・俺が着用してどうするんだよ。お前用だろ。夕飯作るときはぜひ、みゅーちゃんに着用してもらいたいんですけど?」 「遠慮しておきます。」 また、無言でタラコスパゲッティをパクパク。 それにしても、美味しいなぁ。 今度、家で作ってみようかな。 課長の方が美味しく作れるんじゃなかろうか。 気が付けば、完食。 「手を合わせて下さい。」 出たよ、級長。 笑いを堪えて、手を合わせた。 「ご馳走様でした。」 「ぷぷぷっ。ごっちそうさまでっした、あはははは。」 私も笑ったけど、課長も笑ってる。 課長と過ごす時間は何気に楽しい。 いや、かなり楽しい。
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