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「あの…僕、荷物持ちますよ」
「…え?」
後ろから男の人が声をかけてきた。
「スカート、押さえたほうがいいですよね
あ、別に見たわけじゃないですよ!
ほら、たまたまね、どうしようって聞こえたから荷物重いのかなぁって!
そう!僕、あなた荷物重そうに持ってるなぁって!
だからその…ね、持ちますよ」
…見られていた。
一回であれば、なかったことにしたが、何度も見られていた。
それを必死にフォローしているのかしていないのか、とりあえず助けてくれるみたい。
「あ、あ、ありがとうございます…
ごめんなさい。あ、あの、灰色で…っていうより仕事用なので
じゃなくてっ見てないから知らないですよね、そうですよね。
じゃあ、あの、お願いします…」
こうして、お互いテンパりながら会話をし、私は荷物を持ってもらいスカートを押さえた。
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