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「ごめん、さくら。
怒らないで。
あまりにかわいかったから、からかってみたくなった。」
そっぽをむいたさくらの横顔に唇を落とし、耳に優しく舌を這わせると、甘い声と共に、さくらの顔が正面を向いて、さくらの両手が蘭丸の背中に回された。
蘭丸は、そのさくらの手の体温を背中に感じながら、さくらの体の奥のもっとあつい体温に溺れていった。
二人は夜が明けるまで、体を重ね続けた。
まるで、たった一夜のときを一瞬でも逃せまいとしているかのようにーー
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