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ユータは私の事、どう思ってるんだろう……
体育館の壁にもたり
うつむきながら、私はそんな事を考えていた……
「特別な場所」って……「特別」だから特別……なんだよね……
もう、わけわかんない……!
いつもみんなで一緒にいるから
ユータに彼女がいるとは思えないし、思いたくもない……
私に対していつも優しく微笑み掛けてくれるし
あの時の……必死で私をかばってくれたユータだって
きっと嘘や演技であんな風には出来ないと思う……
本当の気持ち……それはわからないけど
とにかく、私はユータと……他のみんなが知らない
秘密の場所を二人、共有する出来た……
ユータの照れながら真っ赤になった顔……
これって……期待して……いいの……かな……?
でも、でも……私みたいな
何の取り柄もない地味な女に
ユータみたいなカッコいい男の子が……
……興味持ってくれたり……するの……?
分からない……男の子って本当に分からない……
なんだかとっても時間が過ぎるのが穏やかだった……
ユータの事を深く考えれば考えるほど
都合の良い妄想や……
本当は夢なんじゃないかって気持ちが
入り交じって混乱する……
あ――――! もうっ!!
本当の気持ちが……知りたい――――!
……PLLLLL――――!
と、ここで喧しく鳴り響いたLINEの着信音に
私はハッと驚いて顔をあげた――――!
スマホの画面を開くとそこには
緑色の枠に囲まれたユータの名前が――――!
トクッ…………………… トクッ……………………
心音が体内を伝って、私の脳に鳴り響く……
こんなドキドキ……生まれて初めてだ……
おそるおそる、ユータのメッセージを開くとそこには
さらに私を驚かせる、とんでもない出来事が記されていた……!
「オレやっぱ今日
ガチでヤバイかも……
A'zNAILのアツシ来てる……(´д`;)」
――――――――!!!
今まで考えていたユータとの事が
頭から吹っ飛ぶくらい私は驚いた――――!
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