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ユータなんて……カッコよくて優しいから
周りの女の子たちだってきっと……放っておかないと思う……
地味で……取り柄のない私なんて……きっと出る幕なんかない……
そう思うと、何気ないユータの優しさが
なんだか急に遠いモノに感じて
変わらない現実と自分の自信のなさに
私はひとり落ち込んだ……
「あんた……ボーッとしたり、急に落ち込んだり……
……やっぱ変だよ? ……なんかあった?」
急なアサキちゃんのツッコミに
私はビクッと身体を震わせて顔をあげる。
さすがアサキちゃん……
長い付き合いなだけあって
こういう繊細な気持ちには敏感だ……
慌てて真顔でアサキちゃんの目を見るも
恥ずかしさのあまり、その動揺は激しく
私の瞳は縦横無尽に泳ぎまくっている……(汗)
「……まさか……恋……?」
ヒャァァァ――――!!
いきなり図星を突かれて……私はもうまるで声が出ない。
泳いでいた目は、とたんに白くなり
どう話せばいいのか口はパクパクするばかり。
ど、どうしよう……!?
そして神様のイタズラは
そんな私に更なる困惑を突きつけた。
「おーい、アサキ……! そろそろ時間だぜ!
トールもヒサシも集まってっからお前も早く来いよ!」
――――――――!!
振り返るとそこには……ユータの姿が見えた……!
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