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そう……確証なんて何一つない……
全て私の……思い込み……なのかも知れないんだ……
そう思うと、気持ちはどんどん
ネガティブな方に向いていく……
気が付くと周囲は
気まずさからヘンな空気になっていて
アサキちゃんもユータも目をそらすように
横を向いて黙っている……
ま、ま、ま、マズいっっ――――!
私の(ホントはヒサシの)せいで
場の空気が……ヘンな方向に向いちゃった……!
せっかくライブも成功して良い感じだったのに……
これじゃあ私が、みんなの雰囲気
壊しちゃったみたいじゃん……!
どうしよう……このままじゃ……このままじゃ……!
頭の中がゴチャマゼになって
訳の分からなくなっている私は
なぜか立ち上がっておもむろにマイクを持ち出した……!
な、なにやってんだろ……私……!
自分でも良く分からない。
ただ、場の空気を悪くしちゃった気がした私は
その事に、少なからず責任を感じていて
気が付くと勢いあまってマイクを持ち出し、こう叫んでいた……
「た、た、橘つぼみ、歌いますっ……!!」
アサキちゃんもトールも
目をパチクリさせ、口をあんぐりと開けている……
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