#2 帰りたくないよ

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夜遅くまで盛り上がった私たちは 街の喧騒をかき分け、駅のロータリーまで並んで歩く…… みんなステージをやりきった充実感に溢れていて ステージと無縁な私は そんなアサキちゃんたちの事が少しだけ羨ましかった…… 「アハハハハ……! でもさ……つぼみ!  なんなの? あんたの……あのヘンなテンション……!  あんたがあんなになって  人前で歌うところ……初めて見たよ……!」 う、ううっっ……それは言わないで……アサキちゃん…… 私だって、なんであんなになっちゃったのか よく分からないんだから…… ただ、場の雰囲気を何とかしたくて…… もう……思い出すだけで……恥ずかしい…… するとトールが髪をかき揚げながら私にこう言った。 「……ってか……初めてつぼみの歌をマジで聴いたけど……  ビックリしたよ……! お前もけっこう歌上手いんだな……!」 ……ホントに……恥ずかしい…… もう忘れてくれないかな……今日のこと…… 私は顔を赤くしながら、先へ先へと足早に進む……
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