大きな変化

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「っ……こっちの方が呼びやすいから…」 急に照れ臭くなり、意味のわからない誤魔化しをする。 そしてそれは恐らく目の前のコイツにも伝わっている。 「うん、下の名前の方が呼びやすいよね。」 「っうるせぇ…」 「いいよ。もっと呼んでほしい…」 「マジで黙れ…っ」 じわじわと羞恥が込み上げてくる。 いや………これじゃまるで、付き合いたてのカップルじゃねぇか。 なに名前呼んだだけでこんな照れてんだ俺は…! 「あ……そういえば、授業…」 ふと、西崎………いや、尚翔が思い出したように言った。 実は次の時間のチャイムはとっくに鳴っていたのだが。 それすらスルーしてしまっていた。
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