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零れたのは、心からの言葉。
俺の、素直な本心。
「お前の様子がおかしかったし、今日も魁斗とコソコソしてたのが気になった。魁斗に訊いたら、お前にラブレターが送られたって………しかも、コンドーム入ってるって。まともな奴ならそんなこと、しねぇだろ。」
そう。
心配だった。
ラブレターにコンドームなんか入れる、正体もわからないような奴は、まともじゃない。
そんな奴にコイツが………尚翔が目を付けられて、危険に晒されるのを想像しただけで。
………気が気じゃなかった。
こんなの、今までの俺なら考えられなかったのに。
「………」
尚翔はというと、元々大きな双眸をこれでもかと見開いている。
多分、俺が発するとは思えない言葉だったからだろう。
そう思うと、じわじわと恥ずかしさが込み上げてくる。
「っ……とにかくだ。当分は俺と帰れ。」
「えっ?」
「いいな。」
「……はい…」
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