理由が無くても守れる権利

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「心配?」 屋上で、魁斗が声をかけてくる。 教室で大人しく授業を受ける気になれず、屋上で過ごしていた。 魁斗は暫く教室にいたが、後から屋上に来た。 「何が。」 「尚翔クン。」 「………」 図星を突かれ、黙りこくる。 今朝の尚翔の態度と言葉が気になって仕方ない。 『大丈夫』だと? 何がだ? 俺が把握している限りじゃまだ何も解決していない。 その状況で、何が『大丈夫』なんだ。 それとも、もう俺に関わってほしくない、という意味の言葉だったら……… ………それは………ショック、かもしれない。 最初はあんなにウザがっていたのに、今は傍にいないだけで不安になる。 マジでアイツのことが好きなんだな、俺は…
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